果樹農園 青い空 看板犬トトロのブログ『トトロの部屋』

親愛なる、トトロへ。

投稿日:

2018年10月24日に

我が家の愛犬、

そして当園の看板犬「トトロ」が天国へ旅立ちました。

16歳4ヶ月の生涯でした。

 

 

 

4年前の2014年7月に心臓病を患ったものの最初は目立った進行はありませんでした。

しかし、昨年の2017年10月頃から気管虚脱による咳に悩まされ、

次第に、心臓肥大による咳も加わり、最近では肺水腫を併発しながらも頑張っていました。

 

 

生涯おむつをすることなく、

自力で排便をし、

体調の良い時間帯はリビング内を自由に歩き回ったり、

前日までは食欲があって家族のそばでスヤスヤ眠ったり、

と、見事な生き様を見せてくれた「自慢の息子」です。

でも最後は、肺水腫気味になり治療に効果がみられたものの、

心臓が弱くなり、病院で眠りにつきました。

 

 

 

 

トトロが一番しんどい思いをしている時に腕の中で抱きしめてあげられなかったこと。

ただただ後悔です。

 

 

 

 

パパとママに出会ってくれて「ありがとう」

豊かな想い出を「ありがとう」

 

 

 

 

楽しい時間を過ごさせてくれて、

抱えきれないほどの想い出を残してくれたのに

「ありがとう」とたくさん伝えていなかったこと。

後悔に押しつぶされています。

 

「大好き」って普段から言葉にしていたけれど

「ありがとう」という感謝の気持ちは思っていてもなかなか伝える機会が少なかった事に今更気づきました。

もう遅いけれど、最後のその時まで「ありがとう」をいっぱい伝えました。

 

 

 

 

 

 

 

10月26日。

秋晴れの雲一つない「青い空」の下、

最後のお別れをしました。

 

 

 

土葬にするかも考えましたが、

悩んだ末に火葬を決断しました。

 

 

 

 

亡くなってから火葬するまでの2日間は

人生の中で1番泣きました。

いつか訪れるこの時を覚悟していたつもりですが、

いざ現実となるとなかなか受け入れる事ができませんでした。

もともと泣き虫の私は

涙が溢れてきて、起きている間は2日間ほとんど止まる事がありませんでした。

このまま枯れてしまってもかまわなかったのに、涙って無くならないんだね。

きっと、これからもあなたを思い出す度に、

思い出し笑いする為に残しておいたのだと思っています。

 

 

 

 

 

 

例え動かなくなっても、

トトロの身体が存在している時間は非現実的な時空間にいるようでした。

心が常にトトロを求めていて、何も手につかない状態でした。

火葬にあたっては以前からここしか無い!と決めている施設がありました。

正直に土葬と迷っている事を伝えていたのですが、

火葬を決断し、改めて予約を入れた際に

「良い決断をされたと思いますよ」と言って頂いたことにとても救われました。

 

 

 

 

 

火葬の日時が決定した瞬間からその時を迎えるまでが、苦しい時間でした。

 

 

愛くるしいお目め、

少しだけ剥げてしまった黒い鼻、

ちょこっとだけ口角が上がっているような口、

1本以外白くなってしまったお髭、

まん丸頭、

ふわっふわの白い胸毛、

まだ艶やかな赤茶色い背中の毛、

若干ガサガサしたボリュームのあるしっぽ、

まだ柔らかくてつるつるして弾力さえある肉球。

 

 

トトロを忘れたくなくて、

時間があればその身体に触れていました。

 

 

少しだけ痩せてしまった為に背骨の感触、

しっぽの骨の感触がすぐに分かるようになっていましたが、

食細くなってはいたものの、

最後までさつまいもとドライフードを食べていたのでとても若々しい姿でした。

 

 

 

最後の1ヶ月間の後ろ足は、

肉球に油分が少なくなっていた事と、

力が入りにくくなっていたために股関節が広がるようになり、

後ろ足が自然に外側に広がっていき歩きづらそうでした。

だから30分に1回くらいの頻度で肉球にクリームを塗ってあげていました。

16年間、頑張って体を支え続けた立派な足です。

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パパが1番好きだったのは口と鼻みたい。

無理やり口の中に指を入れたり、ひだを触ったり。

鼻と口を丸ごとガバッと自分の口の中に入れて食べるふりをしてじゃれ合うのが恒例でした。

 

 

 

 

 

私は、

腕枕させて、お互いの顔をくっつかせて、

一緒に寝っころがるのが好きだったなぁ。

それから、

お尻をしっかりキープさせながら

包み込むように左腕1本で抱っこして、

空いた右腕で身体を撫でたり、家事したり、

そんな当たり前の時間が好きだった。

それが出来なくなる現実を認めたくなくて、辛かった。

 

 

 

 

 

 

 

とうとうやってきたその日は、

苦しく、辛い気持ちを和らげてくれる程の快晴でした。

本当に雲1つない「青い空」。

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施設の方に、

チワワで16歳4ヶ月は見事な長寿で、

かつ毛艶が良い事を褒めていただき、

そして

 

「長年“青い空の看板犬”として立派にお仕事をしてきたよね!!」

 

と、労いの言葉をかけていただいた事で、

トトロを自信をもって見送る気持ちに繋げていただけた気がします。

ありがとうございました。

 

 

 

 

パパとママも同じ事を思いました。

あなたには、農業で独立した初年度から

「青い空の看板犬」として大活躍してもらったから。

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1年間で1番仕事に余裕のある心地よいこの季節に、

あなたをゆっくり見送る事ができるこの時期をあなた自身が選んだのだと思うと、

さすが苦楽を共にしてきたパートナーだな、と感心させられました。

 

「看板犬として10年半の間、本当にありがとう。お疲れ様でした。」

 

平成の終わりと共に、パパとママとトトロとの1つの時代が終わり、

それにゆっくりと向き合って行こうと思います。

 

 

 

 

涙だらけの予定でしたが、

最後の最後にトトロらしくやってくれました!

 

大好物の“さつまいも”を前両足で抱えてるんです。

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ほんの束の間、笑顔になって、

最後に身体を撫でて、おでこにキスをして、

トトロを青い空の向こうの“虹の橋”へ見送りました。

 

「パパとママの息子になってくれてありがとう!いつまでもいつまでも大好きだからね!」

 

そして、虹の橋でいつか会おうね。その時まで待っててね。

 

 

 

 

 

 

お別れ後は喪失感、絶望感の中にいましたが、

その後施設に戻ると、そこには立派なお骨がありました。

チワワの頭蓋骨はごく薄いそうなのですが、

トトロの頭蓋骨は崩れることなく立体的に残っており、

歯石が目立っていたものの、犬歯を含めて何本もの歯がありました。

背骨も、4本の脚の骨も1つ1つしっかり。

短いしっぽの骨もちゃんとある。

 

 

 

正直、想像していたよりも立派なお骨が目の前にあり、

トトロが力強く生き抜いた証を見せつけられ、

不謹慎かもしれないけれどしばらく感動してしまいました。

「本当にお疲れ様」

 

 

 

 

 

 

思い出せば、トトロとは出会いも「涙」だったよね。

 

 

 

<トトロ100%の頃>

大阪在住の頃、近所のペットショップで生後3ヶ月のトトロに出会いました。

素直に言います。“二目(ふため)惚れ”でした。

初めはミニチュアダックスフンドに目がいってました。

でも、その斜め下の部屋で特別小さく、

震えるようにしていたあなたを抱っこさせてもらった瞬間、

なぜだか涙が出てしまい「飼います」と言ったことを覚えています。

 

でも、正直、最初の数日間、

心のどこかで家族に迎えた事を不安に思っている自分がいました。

それを悟ったトトロが夢の中で不慮の事故にあってしまって・・・。

私は泣き起き、そこで覚悟が決まりました。

絶対にトトロを離さない、守り抜く、と。

その瞬間から、真の親子になったと思います。

数日間、不安な思いをさせてしまって、ごめんなさい。

 

 

もし、ワンちゃんを家族に迎えた後に、

とにかく不安を感じたり、躾が上手くいかなかったり、

ワンちゃん中心の生活を窮屈に思い始めたりした方がいらっしゃった場合、

どうか、最初の1ヶ月、あるいは半年くらいはとにかく我慢して頑張ってみてください。

ワンちゃんは驚くほど成長が早く、躾も徐々に上手く進みます。

そうした後にはとても楽しい時間が待っています。

愛おしい姿が傍にいてくれます。

約束します。

 

 

 

 

 

 

出会ったばかりの頃は、箱ティッシュにすっぽり入ってしまうくらいのサイズでした。

毛も短くて、ロングコートではなくスムースではないかと思ったくらい。

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健康な体に産んでくれたあなたのお母さんに感謝しながら、

トトロはすくすく成長しました。

 

 

2人と1匹でいろんなところに行ったよね。

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ワンちゃんと泊まれる和歌山県勝浦の旅館。

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大阪城。

箕面の山。

関西圏のいろんな公園。

宝塚のドックラン後に飛び込みで入ったペット専門の写真スタジオ。

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私にこんな服を着させられたり。

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今となっては、たくさん思い出すのは4歳までのトトロ。

あなたに100%愛情を注いでいた大阪時代の頃。

楽しい思い出をなぜか涙を流しながらパパと2人で語り合っています。

 

 

実は、2歳の頃に両後ろ足の膝蓋骨を脱臼し、手術しました。

それは間違いなく私達の不注意の為です。

お願いです。

チワワは高い場所からのジャンプや階段等の上り下りは極力させないでください。

脱臼すると手術が必要です。少しの注意で防げる怪我です。

ただし、手術により治ります。走れるようになります。

異変に気づいたら、なるべく早く治療をしてあげてください。

 

手術の際に膝に固定させた針金はお骨に絡まるようにして出てきました。

 

大阪のファーブル動物病院の山口先生、

当時の最先端の手術をありがとうございました。

おかげさまで一度も再発することなく、生涯を歩きぬきました。

感謝いたします。

 

 

 

 

 

 

<山形へ移住>

3歳半の頃に山形へ。

環境の変化にも頑張って対応してくれました。

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そして、4歳になり、星秀が誕生。

星秀を出産までの数か月間は、

これからトトロに全てを注げなくなる事、

でもずっと大好きだよ!

と言うお話しをたくさんしました。

 

星秀は”弟”から”友達”を経て”お父さん”みたいに可愛がってくれる存在になったよね。

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8歳の頃、吟が誕生。

ダイナミックに成長する吟は、トトロを大胆に可愛がってくれました。

でも、トトロを思いやる気持ちはとにかく優しかったよね。

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子育てが少し安定してきて、再びトトロを抱っこする時間が増えてきていた頃、

また家族が増える事を熱心にトトロに話しかけた事を思い出します。

そんな時に私の代わりにトトロをいっぱい抱っこし始めてくれたのが星秀でした。

相思相愛だったよね。

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そして、まもなく14歳になろうという頃に彩が誕生。

ますます賑やかになり、

でも確実に彩の方が急激にお姉さんに成長しました。

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とにかくトトロに興味津々で、お母さんのようにお世話が好きで。

トトロも寂しくなかったんじゃないかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家族旅行の行先はいつも

「トトロと一緒に行けるところ!」

と言ってくれた子供達。

 

 

「あなたの弟妹と、」

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「パパと、」

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「ママは、」

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「あなたを永遠に、愛してる。」

「トトロ、精いっぱいの生涯を、ありがとう。」